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生ビールって何が「生」なんだろう?
「生1つ!」
飲み屋などで生ビールを頼むとき、当然のように使われる「生」という単語。いったいこの「生」とはどういう意味なのか知っている人は少ないだろう。説明してと言われても多分ほとんどの人は出来ない。生ビールの「生」とは「加熱処理をしていない」と言う意味。つまり加熱処理をしていないビールを「生ビール」という。
ビールは麦芽やポップなどの原料に酵母を加え発酵させて作る。しかしこの酵母はビールが完成した後も時間をかけて発酵し続け、ビールの風味が悪くなる。そのため昔は熱処理をして酵母の活動を止めていた。しかし製造技術が進歩すると、熱処理をしなくてもろ過することによって酵母を完全に取り除くことが出来るようになったのだ。
このようにろ過することにより、熱処理をしなくてよくなったので熱処理をしていないビールを「生ビール」と呼ぶのだ。だから瓶ビールであろうと、缶ビールであろうと、樽から注がれたジョッキビールであろうと、居酒屋で出されるビールであろうと熱処理をしていなければすべて「生ビール」なのである(国産ビールの99%は生ビール)
昔は樽からジョッキに注がれるビールは熱処理されていないものが多かったのでその名残があり、樽ビールは「生ビール」というイメージがある。
補足
○発泡酒や第3のビールなどもほとんど「生」である。
○キリンのクラシックラガーやサッポロのサッポロラガービールは生ではない。