〜としてはと〜にしてはの違い

〜としてはと〜にしてはの違い

- 概要 -

「〜としては」は「〜の立場では」や「〜の場合は」を意味している。「〜にしては」は「〜であることを考えると」や「〜にとってみれば」という意味である。

- 詳しい解説 -

「〜としては」は、「〜の立場では」や「〜の場合には」の意味である。使われ方としては、「わたくしとしてはこの件は承諾できません」「イギリス人としては看過できない問題だ」「社長としてはウンと言わざるを得ない状況にある」などである。いずれも、その立場においては、や、その場合にはという意味で、それぞれ「〜の立場では」などと言い換えることも可能である。

「〜にしては」は「〜にとってみれば」や「〜であることを考えると」という意味である。使われ方は「あの子は5歳にしては大人びている」「私にしてはうまく料理できた方です」「この天気にしては早く到着できました」のようになる。いずれもその人やモノ、状況を通常や平均的なものを比べてみてどうである、ということを言っている。「5歳にしては大人びている」の場合は、一般的な5歳児、平均的な5歳児と比べた場合には大人びているという判断がされているということである。

「〜としては」と「〜にしては」は1文字しか異ならないが、意味は上記のように「立場」と「平均」の意味が異なっている。
「新しいと真新しい」「イルミネーションと夜景」「金歯と銀歯」などなど、世の中にははっきりと説明できないよく似た言葉や物事が私たちが思っているよりもかなり多く存在しています。私自身学生時代からそのようなよく似た言葉・物事の違いを意識的に発見しては辞書やネットで調べるということを日常的にしていて、それが一つのライフワークになっていました。ある時期からその趣味?ともいえる調査・分析にどっぷりと浸かりまして、これまでエクセルにまとめた二つの類似した違いをネット上で公開し始め、今では複数の方のお力もお借りして実に多くの類似した言葉・物事をネット上で公開することができています。日本語は実に複雑怪奇・・・!そして面白いなと思います。「私語と雑談の違い」「失礼と非礼の違い」「始末書と反省文の違い」「すなわちとつまりの違い」うむむ・・・、よくわかりませんね。知らなくても別に生活に困るわけではないけど分かっているとちょっと嬉しい二つの違い、お時間のある時に是非1つでも覗いていただければと思います。