きちんととちゃんとの違い

きちんととちゃんとの違い

- 概要 -

きちんともちゃんともどちらも整っているさま、間違いなく正確なさまを言う言葉である。ちゃんとの方が話し言葉で使われることが多い。

- 詳しい解説 -

きちんともちゃんともどちらも、整っていること、適切であること、間違いがないさま、しっかりしているさまを表すので、意味はほぼ同じである。しかし、ちゃんとの方がより口語的であり、話し言葉ではちゃんとの方が使われることが多い。

辞書的な意味においては両者には違いがないが、実際の使用場面においては、若干の差異がある。例えば、「きちんとした人」と「ちゃんとした人」であれば日本語話者であれば何らかの違いがあることがわかる。

ある女性が両親に自分の結婚相手を紹介したいとして、その人のことを「きちんとした人」といったとする。そうするとその男性はおそらく、真面目で礼儀正しく、しっかりとした定職についており、社会常識がわかっている人であるということになる。一方「ちゃんとした人」といったとすればその人は、無職であったりフリーターであったりせずにしっかり定職についている人である、常識外れではなく社会常識がわかっている、浮気せずにその女性を大切にする人であるというような印象になる。つまり、きちんとしているというのが几帳面なイメージを受けるのに対して、ちゃんとしているという時は、「ちゃんとしていないわけではない」、マイナスではないというメッセージが隠れていると取られる。
「新しいと真新しい」「イルミネーションと夜景」「金歯と銀歯」などなど、世の中にははっきりと説明できないよく似た言葉や物事が私たちが思っているよりもかなり多く存在しています。私自身学生時代からそのようなよく似た言葉・物事の違いを意識的に発見しては辞書やネットで調べるということを日常的にしていて、それが一つのライフワークになっていました。ある時期からその趣味?ともいえる調査・分析にどっぷりと浸かりまして、これまでエクセルにまとめた二つの類似した違いをネット上で公開し始め、今では複数の方のお力もお借りして実に多くの類似した言葉・物事をネット上で公開することができています。日本語は実に複雑怪奇・・・!そして面白いなと思います。「私語と雑談の違い」「失礼と非礼の違い」「始末書と反省文の違い」「すなわちとつまりの違い」うむむ・・・、よくわかりませんね。知らなくても別に生活に困るわけではないけど分かっているとちょっと嬉しい二つの違い、お時間のある時に是非1つでも覗いていただければと思います。