気管支炎と結核の違い

気管支炎と結核の違い

- 概要 -

気管支炎は、気管支の粘膜が炎症を起こす病気のことを言うが、結核は結核菌に感染することで発症する病気のことを言う。

- 詳しい解説 -

気管支炎は、気管支の粘膜が炎症を起こして腫れたり赤くなったりする病気であり、たんが絡まるような湿った咳が続くのが特徴である。急性と慢性の2種類に大別される。慢性気管支炎の場合、咳の他に、喘鳴、呼吸困難などをともった症状が長期にわたって続く。原因は喫煙や大気汚染などが主なものである。

結核は空気中に存在する結核菌が肺に定着することで発症する病気の事である。結核菌に感染したとしてもすべての人が発症するわけではなく、感染者の1割〜2割程度のみが発病する。これは人体の免疫システムにより発病が抑えられるからである。日本では明治〜大正期においては死因の第一位であり、日本各地に療養施設(サナトリウム)が建てられるなどされていたが、現在は新規患者は減っている。しかし、近年、老人保健施設や病院、学校において集団感染する例が多く報告されるようなった。これは、結核が激減していたことから、結核についての知識がない者が増え、発病したとしても結核と気づかないまま周囲に感染を広げてしまうことが原因のひとつである。
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