相対的と比較的の違い

-　詳しい解説　-

相対的とは、それ単体ではなく他の対等な物と比べる事によって発生するポジションや関係性の事である。比べる物のレベルやタイミングによって結果が変わるのが特徴。それ単体で物事を定められ、他の要因や影響を受けない「絶対的」の反対語。例えば近年よく聞く「相対的貧困」という言葉があるが、これは食うに困る様な「絶対的貧困（他を調べるまでもなく間違いなく貧困である）」では無いが、皆がやっている習い事が出来なかったり、塾に通えなかったり、家族で外食や旅行に行けないといった、その時代やその地域の「普通レベル」と比べると貧しい暮らしをしている事を指している。

比較的とは、他と比べた時に他よりどうであるかを判断されるさまの事である。「わりあい」「わりと」「どちらかというと」と言い換えても意味が通じる。「(このクラスの中では)比較的優秀な方だ」「(この周辺では)比較的静かな場所」といった様に、比べる対象は、クラスの中、この周辺、の様に限られた狭いグループや範囲になる。「相対的」は数値や出来る、出来ない等、比べる基準がはっきりしているが、「比較的」は比べる基準等も感覚的であいまいな表現である。