乾電池と太陽電池の違い

乾電池と太陽電池の違い

- 概要 -

乾電池とは、電解液を紙などに吸収させたり、ゲル状にしたりして容器に詰め込み、取り扱いを簡単にした電池のことを言う。太陽電池は、太陽光エネルギーを電気エネルギーに変換する装置のことを言う。

- 詳しい解説 -

乾電池は、マイナス極とプラス極を持っており、直流の電流を流すことができるものである。マイナス極には亜鉛を、炭素棒や酸化マンガンなどをプラス極にして内部に電解液を布などにしみこませたものが入っている。この電解質の反応を利用してマイナスからプラスへ電子を流すのである。乾電池が開発される以前は液漏れのする湿電池しかなかったため、乾電池は携帯性もよく非常に扱いやすかったため、普及した。

太陽電池とは、太陽光エネルギーを直接電力に変換する装置のことを言う。光起電力効果により光を受けるとすぐに電力に変換して出力するため、乾電池のように蓄電性があるわけではない。使われている素材はシリコンが主流であるが、その他にも化合物半導体なども使われるものが出てきている。

太陽電池は、セルとよばれる板状のものを複数枚接続して、電圧と電力が得られるようにしている。これをソーラーパネル、あるいはソーラーモジュールと呼ぶ。

太陽電池は、1950年代に米国で開発され、日本でも量産技術を確立した。日本は太陽電池の生産量は一時世界のトップを占め、シェアが約50%に及んだ。太陽電池は、乾電池とは異なり電池交換が不要であるため、電卓や腕時計などの蓄電性が比較的重要視されないものや、道路標識、街路灯などの電池交換が難しいもの、山岳地帯の観測機器や人工衛星などの電力供給がむずかしいものなどに使用される。
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