乙と丙の違い
- 概要 -
乙は十干(じっかん)の第二できのととよむ。転じて第2位の意味もある。丙は十干で第三のひのえと読む。転じて第3位の意味もある。戦前は成績表で使われた。
- 詳しい解説 -
子丑寅卯・・・と続くのは十二支であるが、さらにもう一つ年などの時間を表すもので十干(じっかん)というものがある。甲乙丙丁戊己・・・と続く10個のもので陰陽五行の木火土金水の思想からそれぞれ兄(え)と弟(と)に割り当てて、甲=きのえ、乙=きのと、丙=ひのえ、丁=ひのと、と読む。ちなみに2016年は丙申(ひのえさる)年である。幕末の戊辰戦争は戊(つちのえ)の辰年に起こった戦争であることからこう呼ばれることになった。
戦前はこの十干を学業の成績を表すのに使用しており、甲が第一、乙が第二、丙が第三、丁が第四とされていた。現在の大学の評価でいうならば甲が優、乙が良、丙が可、丁が不可に相当する。もちろん甲が最も良い評価である。
また、契約書などでは主となる人を甲、その相手方を乙、第三者を丙と呼称することが多い。
ちなみに、十干は10進法、十二支は12進法であるので、両方共がそろうのは60年に一度となる。60歳になった人の還暦を祝うのはまさに暦が一周回って元に戻ったからである。
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